現時点で、我が国において、ロックウールを取扱った人から肺ガンの発生報告はありません。また、以前、海外、特に欧州において、ロックウールを取扱った人と取扱わなかった人の疫学調査では、ロックウールを取扱った人の肺ガンの発生が有意に高かったとの報告がなされましたが、最近、このフォローアップ 調査として、症例―対照研究が行われた結果、ロックウール取扱いによる肺ガン増加は認められなかったとの結論になっています。 現在、IARC(国際ガン研究機関)では、ロックウールはお茶と同じ位置づけのグループ3(人に対する発ガン性の分類が出来ない)になっており、安全な物質に分類されます。
IARC(国際がん研究機関)による発がん性区分
PRTR法では第一種指定化学物質が356物質、第二種指定化学物質が81物質指定されていますが、ロックウール製品は、PRTR法の対象外製品です。ロックウール成型品には、バインダーとしてフェノール樹脂を使用しており、第一種指定化学物質であるフェノール、ホルムアルデヒドが含有している可能性がありますが、この法の対象は製品全体の指定化学物質含有率が1質量%以上となっており、ロックウール製品は、1質量%以上になることはありませんので、PRTR法の対象外製品としてご使用頂けます。
弊社のロックウール成型品(用途としてプラント・建築など)は、基本的にロックウールとバインダーとしてのフェノール樹脂から構成された製品で、 腐食するような物質は含まれておりません。
廃棄物として発生したロックウールは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく「ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず」、場合により「がれき類」に該当し、産業廃棄物として適切に処理することが必要です。処理方法としては、主に中間処理や最終処分(埋立て)などがありますが、都道府県知事の許可を受けた廃棄物処理業者に委託し、処理することが必要です。 また、ロックウール製品のリサイクルについては、環境保護、省エネルギー、省資源の観点より、一部の製品に関して、対応できる体制を整えました。今後、この体制を全製品に広げるべく、現在取り組んでおります。
耐火時間・認定番号・施工厚さについてまとめています。
こちらをご覧ください
当社で取得している認定(認定一覧)には、ありません。
使用できます。
当社では取得しておりません。
他社で個別に取得されているところがあります。
吹き付けロックウールの床の認定には、使用材料に指定があります。
厚さ1.2mm以上のデッキプレートまたは厚さ0.8mm以上のキーストンプレートであり、かつ厚さ40mm以上のコンクリート床板が必要です。
吹き付けロックウールの床の認定は、使えません。
当社では取得しておりません。
ECPやサンドイッチパネル等の合成被覆耐火構造認定については、外壁材メーカーにご確認ください。
ロックウール工業会で測定した結果は、23℃で0.056(W/(m・K))(かさ密度0.295g/cm3)です。
但し、保証値ではないため、断熱計算する際には安全率を考慮してください。
平成20(2008)年5月9日に国土交通省住宅局建築指導課長の『カーテンウォールの構造方法について(技術的助言)』(国住指第619号)に、層間ふさぎについて、厚さ1.6mm以上の鋼板の上に厚さ50mm以上のモルタル、コンクリート又はロックウールで覆ったものと記載されており、多くの建物で耐火被覆で使用される吹付けロックウールが使用されております。
参考:
・平成8(1996)年3月27日消防庁(旧自治省)予防課長
『令8区画及び共重区画を貫通する鋼管等の取扱いについて(通知)』(消防予第47号)
・平成2(1990)年12月1日社団法人日本建築学会『防火区画の設計・施工パンフレット』
吹付けロックウールで隙間が無いように塞いでください(小口塞ぎ)。
外壁取り付け前に吹付けロックウールの施工を先行させ、合成被覆耐火構造とはせず、単独のはりの耐火構造としてください。
吹付けロックウールの表面材の建築用不燃ボードについては、吹付けロックウールの物理的・化学的特性を考慮し、事前に建築用不燃ボードメーカーに相談・確認されうえでご使用ください。
・使用例 フレキシブルボード
・避けた方が良い例 せっこうボード、耐水せっこうボード、ケイ酸カルシウム板など
吸水し、基材の変形により、剥離、脱落のおそれがあるので、使用は避けた方が良いと思われます。
使用できます。
火災によって表面材が溶解または破壊の恐れがある場合には、吹付けロックウールが自立できるように、あらかじめメタルラス、鉄網などで補強する必要があります。
できます。
外壁材メーカーにご確認ください。
耐火層を連続させるため、吹付けが必要です。
(一社)日本建築学会発行の『鉄骨工事技術指針』には、相対湿度が70%以下に保てるような空間であれば基本的には不要と記載されています。
吹付けロックウールは、セメントをバインダーとする強アルカリ物質であるため、鉄骨にはさび止め塗料の使用は避けるべきであると考えます。
2-19記載のとおり錆止め塗料の使用は避けるべきと考えますが、さび止め塗料をお使いの場合には下記資料を参考にしてください。
2022年11月1日ロックウール工業会発行
『鋼板に塗布したさび止め塗料と吹付けロックウールの付着性調査結果』
決められた試験方法はありません。
公共建築物標準仕様書の15章左官工事 ○節に記載があります。
白色(白セメント)での施工は可能です。
プールや温浴施設の天井裏のような高湿度下での使用は、基本的に避けてください。
見解書
直接雨がかからなければ、使用できます。
工法の違いだけで、認定の内容は同じものであるため、耐火性能に違いはありません。
乾式工法はロックウールとセメントを工場で配合した材料を用いる吹付け工法、半乾式工法はセメントスラリーを用いる現場配合の吹付け工法です。
乾式工法は施工能力が低いが機械は小型のため、補修や簡単な工事に使われる傾向にあり、半乾式工法は乾式工法に比べ、粉塵が少なく、施工能力も高く、現在は、吹付けロックウールは半乾式工法が主流になっています。
当社では工事事業は行っておりません。当社認定施工店へお問い合わせください。
吹付けロックウール「スプレエース・スプレエースSW」認定施工店一覧をご覧ください。
日本ロックウール株式会社への問い合わせは
各部署ごとに受付しております。受付時間 8:30~17:30(月~金) ※土日祝祭日・年末年始・当社休業日を除く